NEXT HITACHI 特急車両のトータルデザイン

2007


CD: 松井龍哉
CCD: 松井龍哉
D: 星野裕之、中三川基、穂満加奈子
TC: 林摩梨花、吉田浩彦
P: P.M.Ken
雑誌の誌面企画で、私たちの「夢の鉄道」をデザインした。
デザインする時は具体的な条件が創造力に強い陰影を与える。今回は自由に何でもデザインしてよい、ということだったので、設定条件から細かく考えた。
実際に運行している中距離鉄道「スーパーひたち号」を新たにデザインするという設定にし、環境への新しい提案をおこなった。先頭車両は2階建てで、2階は運転席である。風を受け流すために鼻先は曲面のガラスを卵形に成形し、車両の顔とした。全車両の側面上も45度の斜面にして風力を流す。燃料電池ハイブリッドは理想的である。そこで天井部に蓄熱電池、車輪部分に水素タンク、燃料電池、制御装置、モーターなどをレイアウトするという構想にした。
現在の「スーパーひたち号」の客層と目的を調べると、ビジネスマンの利用が最も多く、2時間の過ごし方のほとんどが仕事に関連することだった。そこでインテリアはシンプルを極め、ビジネスマンが仕事にゆったりと集中できる環境を提案した。従来の鉄道でのカート販売は、通路を遮断してしまうため、カートの幅を短くして高さを上げた。さらに車内にレールを敷き、電動で動くという構想にした。またICチップとUSBメモリー機能を持つ電子カードも提案し、インターネットによるチケット予約や自動改札機の支払いなどの電子マネーシステムが使えるようにした。
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