DQ
資生堂中国事業新規スキンケアブランドデザイン

2008-2009


CD: 株式会社資生堂/山本尚美
CCD: 松井龍哉
D: 松井龍哉、穂満加奈子、杉山夏実、中三川基
CG: 平澤琢磨
P: 岡本成生
CL: 株式会社資生堂
「DQ」(ディーキュー)は、資生堂の中国事業拡大の一環として、資生堂(中国)投資有限公司(SCH)から薬局(薬と化粧品の両方を扱う店舗)チャネル向けに新設したブランドである。フラワー・ロボティクスは、資生堂クリエイティブチームのメンバーとして参加した。「DQ」とはDermal(皮膚の)Quotient(指数)で、「肌力指数」を意味している。

薬局チャネルで化粧品を購入する女性は、肌トラブルへの意識が高く、手に届く価格で効果高いものを選ぶ。上海などの都市生活者をターゲットとしたスキンケアブランドとして資生堂中国事業部が掲げたコンセプトは「Medical Cosmetic」。「皮膚機能」の働きを「肌の力」として捉え、これを高め維持する「最新の皮膚サイエンス」を「DQ=Resistance(抵抗力)× Metabolism(代謝力)-Dermal stress(肌ストレス)」という式で表現し、「DQ」をお客様と共有する指標とすることで商品の説得力を持たせることとなった。
こうした背景をもとに当社では「Into The City」というコンセプトを掲げた。
中国主要都市で問題となっている大気汚染、都市生活におけるストレスと引き換えに社会進出する女性に向けて、「東京から届けられた最新のスキンケア化粧品」というイメージを立ち上げ、人の手を介して肌に取り入れられる気持ちよさと清潔感、皮膚医学と近未来的な要素を取り入れたモダンなデザインを提案した。
当社のトータルデザインは、メインコンセプトをストーリー立てて創り、そのコンセプトから各々のデザインに落として行く手法を取る。今回のプロジェクトでは、お客様との関わりの深い商品容器、パッケージのデザインからスタートした。このデザインへの工程の違いにより、イメージの共有には時間を要したが、私たちが尊敬する企業である資生堂のデザイン開発に携る中で、多くのことを学ぶ機会にもなった。
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