Memory THE ドラえもん展
2002
CD: 松井龍哉
CCD: 松井龍哉
D: 松井龍哉、樫村奈美
P: 佐々木義治
©藤子プロ、松井龍哉
現代美術展「THE ドラえもん展」招待作家としての作品である。「ドラえもん」は大変ポピュラーな国民的なマンガであり、誰もがその世界観を共有している別次元のリアリティである。その世界を立体的に再現した。タイムマシンは「ドラえもん」の中でも人気の高いひみつ道具である。物理的にタイムマシンは作れないが、人は記憶と想像力を使うことで過去や未来と交信できる。この空間は1975年4月8日の「ドラえもん」のいる部屋を再現しており(70年代の日本のごく平均的な核家族の少年の部屋)、特殊なイヤフォン(小型無電源情報端末)を耳にセットし、押し入れや机に耳を傾けると当時の環境下にあった音が聞こえてくる。作り込まれた過去を体現することで人生は記憶の地層そのものであると認識できる。