Palette

2002


CD: 松井龍哉
CCD: 松井龍哉、星野裕之
D: 松井龍哉、星野裕之
TC: プロダクト= 日本SGI 株式会社、
株式会社グローバルエンジニアリング、
株式会社タイテック
TC: プロトタイプ= セントラル技研工業株式会社、
株式会社サンク・アール 
S: 日本SGI 株式会社
P: 岡本成生
人間型ロボットの需要は、いくつかの方法論と、技術、経済的な成熟期を経て生まれる。
しかし、具体的にロボットが社会の中で機能する場を与えるために、新規技術の開発は必須ではない。実証済みの既存技術を複数組み合わせ、ロボットを利用する空間の限定をおこなうことでも足りる。
マネキンは人の形をして、たったひとつの仕事をする。それは「洋服を魅せる」ということだ。このマネキンの仕事である「洋服を美しく着こなす」機能に、既存のロボット技術やインテリジェントシステムを組み込むことで、市場性のある人間型ロボットの開発ができると考えた。
世界中のショールームのマネキンをロボットに置き換えるという現実的な、美しきイノベーションがテーマである。
Paletteのボディサイズには、9号サイズのドレスを着るスーパーモデルの9頭身プロポーションを採用した。このロボットが最初に着るのは、最も高価なドレスであるとの判断からである。足下に人感センサーを3つ配置して人の位置を情報として理解し、ポージングを実行する。ポージングは16通りの自由度を持ち、オリジナルのアプリケーションでデザインできる。ファッションブランドなどのテーマに合わせて作り込むことも可能だ。
Paletteはその名の通り、画家が持つ道具のように、洋服を美しく魅せるための道具である。ウィンドウというキャンバスを作品にするために、さまざまなデバイスやソフトを開発して、空間にインスピレーションを与え続ける。
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