Polaris
2009
CD: 松井龍哉
CCD: 松井龍哉
D: 松井龍哉、中三川基、鎌田将平
TC: セントラル技研工業株式会社、株式会社ネットコンパス、
株式会社ライゾマティクス、株式会社アペックス
P: 岡本成生
CL: KDDI株式会社
Polaris(北極星)と名付けたこのプロダクトは、ロボットとモバイルフォンの特徴をあわせ持っている。
私達はまず「人とロボット」「情報と生活」をひとつの環境と捉え、この関係性を繋ぐために、携帯電話をキーデバイスにしたシステムのデザイン構想をした。ひとりひとりのライフスタイルに寄り添うことで得る情報を、「収集し」→「傾向を探り」→「適切なデータに変換し」→「持ち主に新たな情報を提供してくれる」という特徴をもった自律型のロボットとそのシステムである。
情報端末を携帯することで、毎日の歩行距離、通話やメールの回数、ネットショッピング履歴など個人の行動パターンが収集・蓄積される。ロボット本体は充電器の機能も持ち、充電時に情報端末のデータを統合・データベース化する。そして日々集まるデータから学習を繰り返し、それを使ってユーザーの行動を予測し情報を提示する。情報端末の画面では表現しきれない大量の情報や、エンターテインメント番組をテレビの大画面で確認することも可能だ。データを元にしたアドバイスを投影することもできる。
そしてロボット本体は、日々の情報収集によって個性を創り出し、特徴ある「動き」「音」「光」を発生させ、私達に関わりを持ち始める。
Polaris(北極星)の名が示すように、情報化社会の大海原を生きる私達の生活に指針を与えてくれるロボットである。
※KDDI株式会社のブランド「iida」と共同でコンセプト設計・開発をおこなった(プロトタイプ)