GINZA TOTOKI

2013


CD: 松井龍哉
Logo Design: 松井龍哉
WEB Design: 松井龍哉
Space Design: 松井龍哉、伊藤直也
CL: GINZA TOTOKI
WEB SITE : www.totoki.jp
料理を愉しむための空間は、料理と同等に店の資質を雄弁に語る。
全てがバランスよく配置されることで、はじめて心地よさを提供できる。

新たな店舗コンセプトの設定から実設計までを、オーナーシェフの十時亨氏と共に議論しながら作り上げた。
デザインに対するお店の基本方針は、
「”自然派レストラン”として、お客様に厳選された素材をゆっくりと召し上がって頂く場所でありたい」
ここからコンセプト作りを始める。

GINZA TOTOKIのデザインは「美術館にあるレストラン」からインスピレーションを得ている。銀座は日本でも稀な特別感が集う密度がある。この密度は、美術館にあるような美的な遺伝子が詰まった環境と解釈した。
美術館のレストランで大切なことは、店の空間は主張の無い場であること。美術鑑賞により既に多くの刺激を受けた人にプレーンな環境を提供する事が大切である。
GINZA TOTOKIは入り口から真っ白な壁が緩やかなカーブを描きお客様をフロアへとお迎えする。空間は白を基調に、自然で緩やかな光に包まれている。
自然派レストランの料理は一品一品素材を最大限生かし、美しい色を放つ。ここでは、料理と酒以外の色を空間から消すことで、皿の上の美しい自然の恵みを目でも堪能していただきたい。
自然のつくりだした色とは実に美しい、という発見がある。
この空間にあわせて色と素材をオリジナルでオーダーした、ジャスパー・モリソンのデザインによる椅子を採用した。椅子は空間の白さにとけ込み、空間全体がプレーンであることを意図している。
全ては料理をダイレクトに感じていただくため。
そしてこの空間に、料理以外で色のあるもは「花」である。
空間のコンセプトを達成するために、花には最小限で効果的な演出をしている。各テーブルには一輪挿しがセットされ、空間で主張せず料理が運ばれてくるまで、お客様へ自然の色をそっと愉しませてくれる。
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